- A.Duchenne型筋ジストロフィー(伴性劣性遺伝)
- 本症ではX染色体短腕(Xp21)上にあるジストロフィン遺伝子の変異(欠失など)によりジストロフィン蛋白が完全に欠損しています.男子の病気で,女子に発症することは大変稀です.進行性筋ジストロフィーの中で最も高頻度で,人口10万人に対し3‐5,男児出生2,000‐3,000人当たり1人といわれています.通常3‐5歳頃,走れない,転びやすいなど歩行,起立に関する異常で気づかれます.腰帯部など体幹近位筋が優位に侵されます.筋萎縮・筋力低下は進行性に悪化し,10歳前後に歩行不能となります.このころより脊柱の変形や関節拘縮が急速に進行し,多くは呼吸不全,時に心不全,肺炎などを起こすことがあります。
- B.Becker型筋ジストロフィー(伴性劣性遺伝)
- 本症もジストロフィン遺伝子の変異が病因ですが,Duchenne型と異なりジストロフィン蛋白は完全には欠損しておらず,量的減少および質的異常(分子量が小さい)をみます.Duchenne型より軽症であり,やはり男子が罹患します.発症年齢は5〜25歳で腰帯筋の筋力低下,筋萎縮から始まり,肩甲帯に広がり,腓腹筋の仮性肥大も伴いますが,進行はDuchenne型より一般に緩慢で,15歳を過ぎても歩行可能な例が多い.
- C.肢帯型筋ジストロフィー
- 肢帯型は常染色体劣性遺伝のものが大多数を占め,一部常染色体優性型式をとります.男女とも罹患します.多くは10〜20歳代に発症しますが,30〜50歳代と遅く発症する人もいます.腰帯筋から肩甲帯に,あるいはその逆に筋力低下,筋萎縮が広がり,仮性肥大を見ることがあります.進行は暖徐発症20年以上を経て歩行不能となります.重篤度や進行速度は個人差が大きいですが,一般に中年以降になると機能障害も高度となります.
- D.顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー
- 顔面肩甲上腕型は常染色体優性遺伝で,発症年齢は小児期〜成人であり,顔面,肩甲,上腕筋の筋萎縮,筋力低下で始まり,遅れて腰帯筋が侵されます.極めて暖徐に進行し,天寿をまっとうする例が多いです.
- E.遠位型ジストロフィー
- Welander型と三好型に大別されます.Walender型は常染色体優性遺伝で40〜60歳に発症し,筋萎縮,筋力低下は手指に始まり,遅れて下腿遠位筋が障害されます.一方,三好型は常染色体劣性で10歳代後半〜20歳代に発症し,下肢末梢に始まり,下腿屈筋(腓腹筋)が強くおかされるため,早期より爪先立ちが不可能になります.症状は進行性で,発症後数年で起座歩行に支障をきたします.
日本筋ジストロフィー協会 http://www.jmda.or.jp/ 日本筋ジストロフィー協会北海道地方本部 http://www2.snowman.ne.jp/~tsuchida/ つくしんぼの会 http://homepage2.nifty.com/spiral_architect/tukushi.htm Atom's HomePage http://www.fsinet.or.jp/~atom/