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山口大学大学院医学系研究科臨床神経学講座

教室の目標

臨床と教育

教育
「世界に通用する、一流のneurologistを育てる」のが、山口大学神経内科学教室のミッションです。
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「世界に通用する、一流のneurologistを育てる」のが、山口大学神経内科学教室のミッションです。
 神経内科学(神経学)がカバーする領域は、脳卒中、てんかん、頭痛などのcommon diseaseから、認知症、いわゆる神経変性疾患、多発性硬化症をはじめとする自己免疫疾患、脳炎・髄膜炎、筋ジストロフィー・重症筋無力症等の神経筋疾患まで多岐にわたります。この中のいくつかしか診ることのできないような偏頗な神経内科医ではなく、神経系のあらゆる疾患に対応でき、かつ質の高い医療を提供できるneurologistの育成こそ、未来にわたって変わらない本教室のpriorityです。また、神経疾患の診療には他の内科学分野、たとえば循環器学、腎臓病学、呼吸器病学などの知識が必須です。優れたneurologistであるためには優れたgeneralistでもある必要がある、これも私達の重要な理念です。
 臨床と教育をここで分けていないのには意味があります。日本では、診療科としての神経内科のスタートは欧米と比べ大きく立ち後れました。21世紀に入ってもう10年過ぎたというのに、未だに神経内科学の講座の存在しない医学部が日本中に多数ある、ということはさておき、本来神経内科医が主体となって関わるべき疾患の患者さんを、他科の先生方に長い間肩代わりしていただいていたという歴史があります。もちろん、かつて神経内科をさして半ば揶揄のごとく言われていた“診断があって治療がない”という状態が今も変わらず続いているのならば、結局は誰が診ても同じということになるのでしょう。しかし、ニューロサイエンスの爆発的な進歩を背景として、この10年ほどで神経内科の治療は大きく進化・変貌しています。質の高い医療を神経疾患の患者さんすべてに行き渡るようにするには、今の神経内科医の数ではとても足りません。山口大学医学部神経内科で最良の医療を行い、かつ、あらゆる神経内科疾患に対応できる良質の神経内科医を次々に輩出していくことこそ、現在と将来を見据えた私達の臨床のミッションと考えます。
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研究

研究
一流のneurologistとしての技量を身につけるにあたって、研究者としての時間を経験することは非常に重要です。
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一流のneurologistとしての技量を身につけるにあたって、研究者としての時間を経験することは非常に重要です。
 研究生活を通してしっかりとした基礎的・科学的思考力と論理展開能力を身につけたお医者さんとそうでない人とでは、10年後・20年後にやっている臨床に大きな差が出る、これははっきり言っておきたいと思います。本教室に入った若い先生には、大学院に入学して一定期間研究に没入する時間を持つことをお勧めしています。
 私達の教室で今中心に取り組んでいるテーマは、①筋強直性ジストロフィーやトリプレットリピート病という神経難病に対する新規療法開発、②神経系のバリアー(脳では血液脳関門、末梢神経では血液神経関門)をコントロールすることによる神経疾患の新規治療法開発です。国際レベルで注目される研究成果が出てきています。神経系は研究領域としても本当に魅力的な分野ですが、臨床の教室として、常に今、そこにいる患者さんの治療に直結するようなテーマで研究を展開していきたいと考えています。そして、質の高い研究は質の高い教育・診療と不可分であることももう一度強調しておきたいと思います。
 研究を行う時間は大学院生の間だけではありません。私達の教室では、大学院修了後も研究を継続できるよう、いろいろなオプションを用意しています。神経内科の専門医・研究者は大学の教職や第一線病院の部長・医長だけでなく、公立・私立の研究所、行政、製薬メーカーの開発部門など、第一線で活躍できるポジションが目白押しです。世界に通用するneurologist/研究者としての実力を備えた若い医局員の次のステップをサポートできるよう、これからしっかり体制を整備していこうと考えています。
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