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山口大学大学院医学系研究科神経内科学講座

ごあいさつ

病棟医長からのメッセージ

 入局・ローテーションを考えている先生方,神経内科に関心を持ってこのホームページを訪れた学生さんへ
 神経内科の印象は,『難解で取っつきにくい』,『地味で苦手』,『治らない稀少疾患が多い』といったイメージではないでしょうか?こういった印象は,実際の診療を経験するとかなり違ったものになると思います.
 神経内科病棟は2010年4月現在12床で,年間約140名の入院患者さんを診療しています.その多くは山口県内だけでなく,広島,福岡,島根,愛媛など近隣各県からの紹介患者さんで,(他病院では)診断や治療困難であった症例が中心となっており,いわゆる『最後の砦』的なところです.当科に入院されても,現時点では治療困難な神経変性疾患は勿論ありますが,脳炎,髄膜炎といった神経感染症や,当科で力を入れて行っている免疫性神経疾患(多発性硬化症,重症筋無力症,ギラン・バレー症候群,筋炎,自己免疫性末梢神経障害など)については,診断が早期に正しくできれば,治療介入が十分可能であり,他院で診断治療が上手くいかなかった患者さんに対し,適切に治療でき,患者さんから感謝の言葉を戴いたときの達成感や充実感は言葉では言い表せないものがあります.当院での入院患者さんの診療体制は,神経内科専門医の資格を取得している指導医と,担当医(新入局の医師やローテーターはこの立場になります)の2人で行うことになっています.各担当医は304名の患者さんを担当し,ベッドサイドでの神経診察を基にして,病変部位を想定し,診断,鑑別診断を考え,検査オーダー,治療計画を立て,指導医と共に診療にあたります.
 神経疾患の診断については神経学的所見を解釈し,病変部位を理論的に推定します.その後,画像診断や電気生理学的検査や血液,髄液検査などでその推察を検証していきます.初めのうちは解りにくかった所見の解釈も,自分の推定した病変部位にMRIできちんと病変が描出されるのが見えると自信がつき興味が湧くものです.診断が明らかになると,治療方針を検討します.筋炎やギラン・バレー症候群などの治療法が確立している疾患に対しては診断後可及的速やかに治療に移ります.また,治療が難しいとされている疾患に対しても,現状で試みることのできる方法がないか議論します.『神経内科は治らない』という先入観を持っている方には衝撃的だと思いますが,最近10年間を見ても,新規の治療法や新薬が開発されたという事例が神経内科には沢山あります.また,先進的な治療法が必要な場合には,当院の倫理委員会に批准し,確立されていないが目の前の患者さんに効果が期待できる可能性のある治療法を選択する場合もあります.神経内科に限ったことではなく,患者さんの診断治療を効率的に行い,症状を改善させるのは,担当医の熱意が最も重要です.病棟回診の前に行うカンファレンスは,時に厳しいものになりますが,議論される点は,担当医が患者さんのことをどこまで真剣に考えて行動しているかに尽きます.担当医1人あたり患者さん304名という,一見少ないなと思える診療体制にはこのような熱意と真摯な対応が要求されます.その病棟診療には始めに記載したようなネガティブなイメージでは決してないことを,自分の目で確かめてみませんか?

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病棟医長

病棟医長

医学系研究科 神経内科学講座

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